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もう
歯止めは効かないよね――。
「なあ、行こうぜ」
よせばいいのに
男が無理矢理僕の腕を引いた次の瞬間。
「あっ……!」
ヒラリ。
煌めくイルミネーションをバックに
青いマントが宙を舞って
征司は馬車の上から風に乗って飛んだんだ。
それからどうなったかって?
「きゃあっ……!」
「わっ……!」
ざわめく人混みの中に
片膝をついて見事に着地した王子様は
剣を構えこちらに向かって突進してきた。
夢の国だけど
これは夢じゃない。
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