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その瞬間目に浮かんでくる。
キラキラしたイルミネーションを背にした
王子姿の征司お兄様は凛々しくて――。
「何だよ?どうした?」
今さら――。
夢の国の魔法にかかったみたいだ。
「いえ……何でも……ンッ……!」
不意に口づけを落とされると
僕は頬を染めたまま瞬きすらできなくなる。
信号が青になると車は急発進した。
「征司お兄様、家はあっち……」
だけでなく
「分かってるよ」
家路とは逆方向へと征司は乱暴にハンドルを切る。
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