DAY 2

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反論はない。 征司はグラスの白ワインに口をつけようとしてやめた。 「とにかく――退屈だ」 それから念を押すように言うと 無気力の波に襲われたみたいに ぐんにゃりとソファーの肘掛けに身を預けた。 百獣の王が――機嫌の悪い猫みたいな顔して。 「やる事がないと死にたくなるな」 「お兄様」 「そもそも、なんでおまえは生きていられるんだ?」 「はぁ……?」 「毎日予定もやる事もないのに」 「ええ?そういう事言うんだ……」 しかし退屈は猫をも殺すという。 思った以上に事態は深刻だった。
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