DAY 2

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「その逆はないんですか?」 てっきりそれが狙いだと思っていたのに。 「なしだ」 王様ははっきりと宣言する。 「おまえが外したら――この退屈で俺が死ぬだけだ」 「はぁ……」 大袈裟なことだ。 でもま、自分に損はないならと。 「やりましょう」 僕は俄然やる気になった。 飛び起きて征司と面と向かう。 「オッケー」 魅惑的な唇が白い歯をのぞかせる。 この人は何でも思い通りにできるから 時々運を天に任せるのが好きなんだ。 「裏か表か――」 長い指がコインを弾くと 勢いよく弧を描きながらコインが宙に舞った。
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