14 絆

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「眞昼……」  晃夜の真剣な表情は、怖いくらいだった。  強い眼差しで眞昼を真っ直ぐ見つめて、眞昼の両肩をグッとつかむ。手の平が熱い。 「眞昼……本当に? 本当に眞昼も、俺のこと」 「うん、好きだよ。友情も家族愛もあるけど、それよりももっと強い気持ちで俺、柊崎が誰よりも好きだよ。恋人になりたい」 「恋人……」  晃夜の表情が不安げに見えて、眞昼は手を伸ばし彼の頬を引っ張った。 「おーい、なんだよその顔。俺はすっげー嬉しいけど、柊崎はそうじゃないわけ?」  眞昼の言葉に、目を見開いた晃夜の目が潤み、それが宝石のように綺麗で目を離せないでいると、ポロリと大きな(しずく)が零れ落ちた。 「――あ……」 「ちょっ、柊崎?!」 「あ、あれ? ……俺」  涙はみるみる溢れ出し頬を伝い、パタパタと落ちていく。  それを眞昼が手で受け止めるのを、晃夜はぼんやりと見つめている。 「俺……すごい久しぶりに泣いてる」 「最期に泣いたのいつだよ」 「思い出せない」 「ははっ」  眞昼は、晃夜に対する愛しさがどうしようもなく湧き上がって、ハンカチを取り出し次々流れる涙を拭いてやる。 「おまえ、普段はクールなくせに可愛いところあるんだな」 「馬鹿にするなよ」 「馬鹿になんかしてないよ。そんなところも可愛くて好きだって言ってんの! それって、嬉し涙だろ?」 「ん……嬉しいに決まってる。……あまりにも自分に都合が良すぎて、まだ信じられなくて」 「俺も。でも、嬉しい方が勝ってる」  いつもは格好いい晃夜が可愛く見えてしかたがない。  
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