15 誓い

6/15

136人が本棚に入れています
本棚に追加
/150ページ
「眞昼、来て」  靴を脱いだ晃夜に腕を引っ張られ、眞昼も急いで靴を脱いだ。片方は横向きに倒れてしまったが、晃夜の靴も似たような状態だった。  短い廊下を歩きながら、期待と緊張が動時に襲って来る。  寝室のドアの前で、晃夜が眞昼の顔をのぞき込んだ。 「そんな可愛い顔して……どうなっても知らないぞ」 「かっ、可愛いって…んんっ」  晃夜の手がドアノブを掴んだのは視界に入ったが、すぐに唇が重なったので言葉を発せなかった。 「ん……んぅ」  唇で口を塞がれながら部屋に押し込まれ、上着を脱がされた。晃夜も自分の上着を手早く脱ぐ。  眞昼は、自分のシングルベッドが視界の端に入った途端、カーッと全身に熱が回った。 「わっ!」  やや乱暴にベッドに仰向けに倒される。室内は十センチほど開いたカーテンの隙間から、月明かりが差し込んでいた。  その光を正面から浴びた晃夜が眞昼を見下ろす。ゴクリと自分の喉が鳴った。  目が合うと、この世に二人きりのような錯覚に陥った。  眞昼は晃夜しか見ていないし、晃夜も、眞昼だけを見ている。  ネクタイに手をかけ、外しながら晃夜が圧し掛かってくる。その壮絶な色気に、眞昼は思わず顔を覆った。  うわ……なんか視界的にヤバい……。胸がキュンキュンするどころじゃない!  晃夜への想いが恋愛感情だと自覚してから、想像したことは山ほどあった。  壁ドンとか、床ドンとか…。でもこれは想像してなかった! 「眞昼の事、凄く大事にしたいけど、もう……我慢の限界」
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

136人が本棚に入れています
本棚に追加