15 誓い

13/15

136人が本棚に入れています
本棚に追加
/150ページ
「眞昼、お前……後で後悔しても知らないぞ。こっちは制限なくめちゃくちゃに抱きたいの、我慢してんのに」  怒った口調のくせに、酷く甘く聞こえる。もう自分は、晃夜に何を言われても、何をされても、甘い言葉や態度に感じるに違いない。  眞昼は力の入らない腕を伸ばし、愛しい相手に抱きついた。 「いっぱい、めちゃくちゃにして……好きにしろよ」 「ほんと、バカだな……」  二人分の精液が円滑ジェルの役目を充分に果たし、眞昼は激しく揺さぶられ、穿たれる。坂を登りつめるように快感の強度は上がり、眞昼は声を我慢する余裕すら失われていた。 「んっ、やっ、あっ、あっ、ひざき、ひざき、好き――あっ」 「……眞昼」  何度も何度も、過去の記憶を埋めるように、互いの存在を確かめ合うように、身体を重ねた。  身体中どこもかしこも晃夜に暴かれ愛撫され、眞昼は何度目かわからない精を吐き出し、最後は気を失うように眠りについた。 ♢  ふと瞼を開けると、見慣れた自室のカーテンから淡い光が漏れていた。置時計の針は午前七時を指している  ベッドサイドに置いてある筈の携帯を取ろうとするが、腕が思うように動かせない。すると肩越しにひょいと腕が伸び、眞昼の携帯を持ち上げた。 「おはよう。……眠れた?」  耳のすぐ後ろから低い男の声が囁いて、眞昼は首だけ振り向く。愛しい相手の顔を見て、眞昼は幸せでふにゃりとほほ笑んだ。 「おはよ。うん、眠れたみたい」  眞昼は、背後から晃夜に抱き締められる格好で眠っていたらしい。チュッと頬と肩にキスを落とされた。
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

136人が本棚に入れています
本棚に追加