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「眞昼、お前……後で後悔しても知らないぞ。こっちは制限なくめちゃくちゃに抱きたいの、我慢してんのに」
怒った口調のくせに、酷く甘く聞こえる。もう自分は、晃夜に何を言われても、何をされても、甘い言葉や態度に感じるに違いない。
眞昼は力の入らない腕を伸ばし、愛しい相手に抱きついた。
「いっぱい、めちゃくちゃにして……好きにしろよ」
「ほんと、バカだな……」
二人分の精液が円滑ジェルの役目を充分に果たし、眞昼は激しく揺さぶられ、穿たれる。坂を登りつめるように快感の強度は上がり、眞昼は声を我慢する余裕すら失われていた。
「んっ、やっ、あっ、あっ、ひざき、ひざき、好き――あっ」
「……眞昼」
何度も何度も、過去の記憶を埋めるように、互いの存在を確かめ合うように、身体を重ねた。
身体中どこもかしこも晃夜に暴かれ愛撫され、眞昼は何度目かわからない精を吐き出し、最後は気を失うように眠りについた。
♢
ふと瞼を開けると、見慣れた自室のカーテンから淡い光が漏れていた。置時計の針は午前七時を指している
ベッドサイドに置いてある筈の携帯を取ろうとするが、腕が思うように動かせない。すると肩越しにひょいと腕が伸び、眞昼の携帯を持ち上げた。
「おはよう。……眠れた?」
耳のすぐ後ろから低い男の声が囁いて、眞昼は首だけ振り向く。愛しい相手の顔を見て、眞昼は幸せでふにゃりとほほ笑んだ。
「おはよ。うん、眠れたみたい」
眞昼は、背後から晃夜に抱き締められる格好で眠っていたらしい。チュッと頬と肩にキスを落とされた。
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