アリエンス

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 わたしたちの、わたしたちのためだけの、結婚指輪(アリアンス)。  ラァイの無垢の白珠のほうが、よほどうつくしく、価値が高いように思うけれど、指輪職人が花珠と呼んで、ほしがったのは、わたしの真珠だった。  彼女を想って、余計に流した血の分だけ、ほのかに染まった、はしたない淡紅の。  これはラァイのために結んだ珠で、他の誰かに譲り渡したりする気はないけれど。  お金遣いの荒い伴侶のために、わたしはいつかもう一粒、二粒、養殖のアルバイトをしても、良いとは思っている。
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