嫌過ぎる

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そんなに笑う事だろうか。 企画課は、花形部署の一つで、やり甲斐がありそうだった。学生時代は、イベントの実行委員などをしていて企画する事が好きだった。だから、やり甲斐がありそうだった。 庶務課は、単純に面白そうだったから。だって、各課に自然に出入りして、研修期間で分かったが、意外と他部署の人間が出入りするのは嫌う課が多い。なのに、庶務課の人間ってだけで、空気扱いなのだ。 変な意味じゃない。 要するに、コピー用紙を補充することも、蛍光灯が切れてないか確認することも、嫌がられない。まるで空気扱いだと思う。 そう思ったから正直に言えば、課長2人は声を押し殺して笑ってた。そして、庶務課配属が決定された。今でも何故なのか分からない。そして、庶務の仕事が割と楽しくて好きである。 もういい年なので、後輩は何人もいるが、新人と話が噛み合わないことも気付き始めていたので、あえて仕事以外は会話を交わさない。なので、煙たい先輩になっていないようだ。ちょっと安心。
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