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「前回のテーマはスポーツだったけどあれは難しかったよね……でも」
と割って入ったのは二見。
「動きのある絵が描けて良いテーマだったよね」
「動きのある絵だったらやっぱりロボットじゃない?合体変身!攻撃アクション!」
個人的にロボットが書きたくてたまらない部長。すかさず眼鏡を上げながら吉野も応戦する。
「ファンタジーだって空飛んだりできるし、それに幻想的な世界はきっと人目をひくよ」
そんなやりとりを聞き付け、いつの間にやら他の部員達も会話に混ざり始める。
「人目をひくには多少のインパクト……となると、ホラー!?」
「子供も来るから怖過ぎとか、気持ち悪いのはちょっとなぁ」
「そっか、子供も楽しめるとなると可愛い動物系もありでしょうか?」
「可愛いは正義!正義はロボットー!」
「違うから。いや、あながち間違ってはないけど。」
盛り上がってはいるのだが皆の言うことがバラバラである。なかなか方向性が定まらずそれぞれの息が上がっていく中、丸山が窓際に座っていた人見知り女子後藤田舞に気付いた。
「後藤田は?さっきから何もしゃべってないけど」
「えっ、わ、私……は……ええと……」
話かけられるとは思わなかったのだろう、目が泳いでいる。
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