救世主到来

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――――――――――――――― ―――――――――――― ――――――――― 真「よぉ!久しぶりだなぁ!」 由「っていうか、帰ってきてんなら何で連絡くらいしてこないわけ?」 俺は水月に内緒で西野と真を呼んでいた。 幸い二人はGWの間ヒマを持て余していたらしく、30分もかからないうちに俺の家に到着。 力「わりー……いろいろ急がしくってさ。」 由「忙しいったってこっちに帰ってきてすることなんかないでしょ?」 真「由利、バカだなーおまえ。力はこっちに帰ってきた時の方が忙しいって。ほら、水月ちゃんとイチャつかねーといけねーんだしさっ…ププッ…」 そう言って俺を揶揄う真の相変わらずさに俺は思わず笑ってしまった。 力「バーカ!毎日、水月の学校でトレーニングだよ。あと、水月のコーチやってっからさ。」 真「はぁ?コーチって?」 俺は400を水月が始めたこと、そしてその指導を休み中していることを二人に説明した。 由「そうか。愛…頑張ってんだ?」 真「なんつーか…水月ちゃんらしいっていうか……うーん……健気でいいなぁ、そういうとこ!」 由「悪かったわね。健気じゃなくて。」 真「…わわっ……誤解だっ!」 この二人の相変わらずのテンポ良いやりとりに俺はなんだか嬉しくなった。 力「まぁけど、あいつは健気だよ、うん。俺と同じ風を感じるとかってさ。なんつーか嬉しいこと言ってくれてさぁ…」 ホントに頑張ってると思う。 トラック競技なんてしたことのない彼女。 その彼女が必死で頑張ってる姿―― 彼女のその一生懸命なところが俺はスゲー好きだ。 真「…なんだ?コイツ、のろけてるし…」 由「…しかも鼻の下伸びてるし…」
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