69人が本棚に入れています
本棚に追加
/605ページ
―――――――――――――――
―――――――――――――
―――――――――――
沙「だから、先輩…ダメですって!あの河合って言う人…」
帰り道、沙希ちゃんは激怒していた。
愛「…冗談の多い人だから……」
沙「でも…」
沙希ちゃんは納得がいかないようだった。
(まぁ、仕方ないかもしれないな……うん)
愛「あのね、沙希ちゃん。あの人…翔先輩はね、あれでもこの前のインターハイ優勝してるんだよ?」
沙「ええっ?あんな人が!?」
沙希ちゃんの驚きようは半端ない。
愛「私が入部した時は凄く荒れてたんだけどね。でも、ホント、あれでも凄く優しくなったしマシになったんだから。それに、意外にね、繊細な部分もあるんだよ?だから、あまりあの人の行動を深刻に受けとらなくていいと思うよ?」
沙「でも、あんなの…藤沢先輩が見たらどう思うか…」
愛「…見てるよ。一度、学校に来たことがあってね。話したこともあるくらいだから。」
沙「…えっ?藤沢先輩が?……怒ってませんでした?」
愛「うん、あの時はかなり翔先輩、荒れてる時だったし。もちろん力も凄い怒っちゃって…。半年前もそれで私達、危なかった時もあるけど…」
沙「けど?」
愛「今は大丈夫。」
沙「ホントに?」
愛「ちゃんと力にも事情を話してるし…」
沙「で、でも…先輩?もし、それが逆だったらどう思います?」
愛「逆?」
沙「藤沢先輩にそうやって女の人が近づいてきて、同じようなことされてるって知ったら先輩は平気なんですか?」
(…え?)
最初のコメントを投稿しよう!