救世主到来

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その俺の声に水月が驚き、俺の方を振り返る。 力「…西野……おまえなぁっ!!」 愛「…えっ……力?」 水月は何が何だかわかっていないのか、キョトンとした顔。 (…あぁ……これだから天然は……) 由「どうしたんだろうね……フツーの話してんのにさ…」 西野は水月がこっちを向いている間に挑発的な顔をする。 力「…おっまえ……水月に何聞いてんだよっ」 由「何って……んー、まぁね。一応、友達としては心配だからねぇ。アンタが変態チックなコトしてないか確かめておかないと…って思ってさ…」 真「…プッ……変態だって……」 隣で真がゲラゲラ笑い転げる。 (…つーか!単なる興味本位じゃねーかっ!) 力「俺達には俺達のやり方があんだよっ!」 そうだ。 俺たちには俺たちの『やり方』ってのがある。 だから、外野にとやかく言われる筋合いなんかない。 由「…やり方ねぇ……へぇ…」 そういって西野は意味深な顔を俺に向ける。 力「とにかく、だ!水月もそんなこと言わなくていいっ」 水月も水月だ。 言っていいことと、悪いことの区別くらいつけろっての。 愛「…でも……由利ちゃん…だよ?」 力「…西野でも……そういうのはダメだ…」 愛「…そう…なの…?」 完全に何も理解していないのか、彼女は不思議そうな顔で俺を見つめた。 (…あぁ……前途多難……まいった……) 由「まぁ、あんまり愛をいろいろ調教しないでよ?」 力「…は?」 由「…あんた好みに調教なんてされたら愛もたまったもんじゃないんだからさ…」 愛「チョウ…キョウ…?」 その聞きなれない言葉に彼女は頭を傾げていた。 愛「ねぇ、力……『チョウキョウ』ってなに?」 !!! 力「…し…知らなくていいー!」
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