救世主到来

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結局、真と西野は俺ん家に泊まることになった。 そんな二人は一度、着替えを取りに帰るといい一旦自宅へと向かった。 そして、今、この部屋には俺と水月の二人っきり。 愛「由利ちゃんと会えるなんて思ってなかったから、私、すっごく嬉しいよ。」 あれだけ泣いていた水月。 その彼女が嬉しそうな顔で笑っているのを見て、俺はマジで西野に感謝した。 まぁ、感謝できねー部分もあるのだが。 力「じゃぁ、今日は久しぶりに同窓会ってトコだなっ」 愛「うんっ!」 そんな笑顔の水月を俺は思わず抱きしめたくなった。 けど、その後のことを考えると手が出ない。 水月が祐のことをまた思い出してしまう方向になるんじゃないかと。 俺はグッと堪え、出しそうな手を引っ込めた。 こんなに近くに、触れられる場所にいるってのに。 これはこれで結構ツラいもんがあったりする。 (あーあー……これじゃぁ、片想いだった中学んトキの俺みてーじゃん…情けねぇ…)
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