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由「…それ……」
私はジャージのファスナーを下ろし、それを脱いだ。
さすがの由利ちゃんも驚きを隠せないよう。
由「…キスマーク……だよな?」
愛「うん…」
由「…誰に……つけられたんだ?」
愛「……っ……」
言葉が詰まって出てこない私。
頑張ってその名を発しようとしても喉の奥で詰まってしまって出てこない。
由利「…力……じゃない…な?……ひょっとして……祐?」
検討はついていたのだろう。
由利ちゃんはそれを一発で当ててしまった。
愛「…ん……」
由「そっか。それで部屋にいるってのにジャージのファスナーを上まで上げてたんだ。で、それを校舎で祐につけられた……ってコトは…」
私は誤解をされたくなくて即答した。
愛「……し…してないっ!」
由「…ん、そっか。けど、じゃぁ、そのキスマークは一体なんなわけ?」
愛「それは……」
えっちは……してない。
けど、あのキスはやっぱりえっちなコトに入っちゃうような気がする。
あんなキス、初めてだった。
しかも、最後の方のキスはすごくイケナイ感じだった。
なんだか犯されてるようなあのキス――
でも、そんなキスに私は感じてしまった。
だから余計に後ろめたかった。
絶対に力に知られたくなかった。
由「…してなくて、そんなもんつくもんでもないでしょ?」
愛「ホントに…してないよ。でも……」
由「でも?」
愛「…キス……した……」
暫くの間、沈黙が走った―――
由「……愛……どうしてそんなコトになったの?」
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