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後輩に頭をガツンと殴られたような気がした。
沙希ちゃんのその言葉に私は自分の子供っぽさを恥じた。
そうだよね。
いくら翔先輩が冗談であんなことやってきても、私はそれを回避しないといけない。
沙希ちゃんだってそんな私達を見て心配になったんだもん。
力が見たらやっぱり同じように…ううん、もっと心配しちゃうかもしれない。
同じこと何度も繰り返してたら、今度こそ力は許してくれないかもしれない。
愛「ありがとう。沙希ちゃん。」
沙「え?」
愛「私、人を好きになるとその人のことを想うのが精一杯で他のことが見えなくなってしまうみたい。コドモだよね、私。これからはもうちょっと気をつけるよ。」
後輩に気づかされるなんて情けないと思った。
沙「偉そうなこと言ってごめんなさいっ。でも、先輩には藤沢先輩とうまくいってて欲しかったから…」
愛「ううん。沙希ちゃんがそんな風に私と力のことを心配してくれてたの、ホント嬉しかった。ありがとう。」
沙「先輩……」
愛「また私がおかしなことやってたら言ってくれる?」
沙「もちろんですっ」
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