嫉妬

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その後、食事を済ませた俺達はその部屋で雑談をしていた。 愛「ふぁ……」 由「…愛…眠くなった?」 愛「…あ……ううん…平気。私、泣いた日ってちょっと眠くなっちゃうんだよね。」 そう言いながら彼女はその眠たげな目を擦った。 由「まぁ、元々よく寝る子だからねぇ。いつもならもう寝てるんじゃない?」 とはいえ、まだ寝るには少し早い時間。 力「水月はやっぱ子供だな…」 そう言って俺は隣に座っていた彼女を俺の方へと引き寄せた。 すると、そのまま俺の胸に顔を付けたまま上目遣いで俺を見上げて、 愛「…子供じゃないし……」 プーっと頬を脹らして俺を見るその顔がとんでもなく可愛い。 力「そっか、ん…そうだよな。おまえはもう子供じゃないもんな?」 愛「…ぁ…もう…またそうやってからかう…」 そう言って彼女は俺の太股を軽く叩いた。 力「…いてっ……っんだよ……ちょっとからかっただけなのに…」 愛「…やだもん……そーゆーのっ!」 そんな俺達のやりとりを呆れた顔で見ていた真と西野。 由「あのさー…あんたら私らの存在、完璧無視だろ?」 真「っつーかさ、力…おまえ、何でそんな水月ちゃんにベッタリしてんだよ?」 確かに。 以前の俺ならコイツらの前であまりこういったことはしていなかった。 けど、今の俺は…… 力「いいだろ。俺ら遠距離でなかなか会えねーんだから。今は少しの時間も惜しいんだよ。それに……」 真「それに?」 水月があまりにも可愛くてたまんねぇ… とか言ったら、おそらくまたいろいろ言われるだろう。 だから、俺は適当に流すことにした。 力「…なんでもねーよっ」 真「なんだよ、それ…」 力「っつーことだから、今晩も俺、水月と寝るよ。」 こんな甘えてくれる彼女と離れて寝るなんて考えられない。 力「…いいよな?」 愛「…えっと……」 さっきまであんなに甘えてくれていたはずの彼女が不安そうな顔をしている。 (…え……なんでだ?) 由「あのさぁ、さっきダメだって言ったじゃん。今日は愛は私と寝るの!」 力「はぁ?なんでだよ。」 由「なんでって、そりゃ、あんたがまた愛にエロいコトするからに決まってんでしょーが?」 力「…し…しねーよ…」 真「絶対信用できねーし……なぁ、水月ちゃん?」
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