嫉妬

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真「残念だったな。プッ」 力「っるせーなぁ…」 俺は真と梅酒を飲みながら久々、男同士の会話をしていた。 真「けど、おまえ、ホント、幸せだよなぁ?」 力「はぁ?どこが幸せだよ。水月を奪われたってのにさ…」 真「何、とぼけてんだよ。水月ちゃんだよ。あんな可愛い顔して『力とのキスがやっぱり好きぃ』なんか言わせちゃってさぁ……あー…いいよなぁ…」 力「あぁ、そっちね。そうなんだよ。あいつさぁ、めちゃくちゃ可愛いんだよ…ホントに…」 俺もまたさっき彼女が言ったことを思い出す。 真や西野の前だってのにあんなセリフを吐くなんて天然に感謝だ。 真「惚気かよっ。つか、おまえ、ホント、水月ちゃんにメロメロっていうか。おまえら見てたら甘過ぎて、どこに目線持っていけばいいのか困るんだけど…」 力「だったら、見んなよ。」 真「は?、あのさぁ、あんな目に入るところでやってたらフツー見てしまうだろうよ?」 力「知るかよ…」 年に数回しか会えないというのに、周りを気にしてなどいられない。 しかも、あんな風に甘えてこられたら… 真「けど、祐のこと……これからちょっと気をつけておかねーとなぁ…」 力「そうなんだよな…」 いくら崎田が水月と同じクラスで400も一緒にしてくれるといったって、日常全てを見られるわけない。 真「俺が、学校の帰りに水月ちゃんを迎えに行ってやろうか?」 力「おまえの学校、逆方向だろ?それにおまえらも終わるの遅せーだろ?」 真も俺と同じく野球部に所属しているから帰るのはかなり遅いはず。 真「じゃぁ、いっそのことボディーガードでも雇うか?」 力「アホか。何言ってんだ?」 けど、真の言うとおり、ボディガードでもつけて見張ってないと心配だ。 またいつ祐があんな風に水月に迫ってくるか分からないし。 そう思うと俺はため息が出そうになった。
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