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樹「えーっ!クラス離れてるー!?」
椎「んー…しょーがないじゃん。皆がバラバラにならなかっただけ奇跡的だよ。」
高校生になって二度目の春―――
私達は一年の校舎と二年の校舎を繋ぐ渡り廊下でクラス分けの表を見ていた。
二年生に進級したということで、初日はまずクラス替えの確認。
樹里と美那子は同じクラス。
そして、シーナと私は同じクラスになっていた。
美「でも隣のクラスだし体育とか一緒じゃないの?」
椎「だよね。休み時間とかすぐ会える距離だし問題なくない?」
皆の会話が飛び交う中、私はそのクラスの表から目が離せなかった。
椎「…あれ?『大泉祐』…って…」
あろうことか、私と祐は同じクラスになっていた。
(……嘘…でしょ……)
美「えっ?あの時、保健室に運んでくれた愛梨の初恋の人?」
14クラスもあるっていうのにどうして祐と同じなんだろう……
椎「…愛梨…平気?」
愛「…ぁ…うんっ!全然…ヘーキ……アハハ…」
動揺は……隠しきれない。
いくら過去のことでも、祐は私が昔好きだった人で、幼なじみには変わらない。
しかも、今は部活も同じなワケで……
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