安堵

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愛「…後から言ってまた前みたいになりたくなかったから…」 昨年の春…… 祐が同じ学校にいたという事実を私は一ヶ月もずっと力に言えなかった。 そして、それをGWの時に伝えたのだけど…… 力は激怒してしまった。 でも、それは怒ったというよりも、私が力を信用していないと取られていたみたいで…… もっと信用してくれと言われた。 力「あのさ、俺…気にならないっていったら嘘になるけど、おまえのこと好きだし、おまえも俺と同じ気持ちだって信じてるからさ。だから気にすんな?」 愛「うん…」 やっぱりちゃんと伝えて良かったと思った。 こうやって隠さないで話すコトが凄く大切なんだって…。 力「とかいいながら、やっぱ心配は心配だけどなっ。おまえに…じゃなくってさ、祐がおまえを俺より近くで見てるってのがなんか気に食わないっていうか…」 相変わらずストレートに彼は嫉妬心をぶつけてくる。 でも、そんな嫉妬が少し嬉しかったりする。 だって、それだけ私のことを想ってくれているってことだって思うから…… 愛「力?でもね、私は力と離れてても、いつも力のことしか見えてないし近くにいるって思うようにしてるよ?」 それだけ私と彼の距離はもう縮まっている。 一線を越えたあの日を境に私は安堵感に満ちている。 今は傍にいられなくてもその存在を感じているだけで私は幸せだ。 力「…お…おまえなぁー…よくそんな恥ずかしいセリフ言えるよな?」 愛「だって、本当に思ってるから…。私ね、目を閉じたら力に抱かれたこととか思い出しちゃうし…」 私を抱いてくれたあの日の事は今でも忘れることができない。 思い出すとちょっと恥ずかしいけれど…… 力「…なぁ…頼むから…そういうこと電話で言うなって…俺、たまんなくなるだろっ…」 愛「あ……ご…ごめん…」
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