止められない気持ち

6/8
前へ
/605ページ
次へ
祐「…分かったよ……」 ようやく納得してくれた祐は私を解放してくれた。 と同時にカラダが掬われて―― ……バサッ…… またマットへと沈められた。 愛「えっ……祐?」 すかさず祐は私に覆いかぶさると、私のジャージのパンツをズルリと膝まで脱がせた。 愛「…っ……ぁ……何して…」 その瞬間、私の足を頭の方へともっていき、恥ずかしい恰好をさせ、 祐「…しないんだったら……いいよね?」 愛「…ぁ…ゃ…」 突如、その秘部へと顔を近づけ、晒されている肌にキスをする。 愛「…ぁ…し……しないで…お願い……」 何度も場所を変えて、その度、軽い痛みが走った。 そしてようやく解放すると祐はその表情を緩めて―― 祐「そんな恥ずかしいところにあるキスマークなんて……力に見せられないよね?」 昨日の首筋ならまだしも、こんな恥ずかしいところに痕を残されるなんて。 愛「…ヒドい……ヒドいよぉ…」 私は溢れる涙を堪えながら、下げられたパンツを履くと、マットから下りた。 と、同時に今度はドアの近くの壁越しにカラダを押さえこまれて―― 祐「…まだ…応えてもらってないよ……」 そのキスを無抵抗に受けながら私は祐に訴えた。 愛「…もう…ぁ……私のこと…チュク……忘れて……お願い……」 祐「…無理だよそんなの……チュッ……何度こうやってキスを重ねても愛梨は俺の方を向いてくれない……俺のこと、一度でもいいからちゃんと見てくれたら考えてもいいけど……チュクッ……」 愛「…じゃ…祐のこと……考えてキスしたら……祐は……私を諦めてくれるの?」 祐「…愛梨から……できる?」 目の前にはあの王子様のような優しい顔をした祐が微笑んでいた。 愛「…私…から…?」 私はその言葉に縋るような思いで、そっと祐に近づいて、彼の胸に手をあてた。 と、同時に祐がゆっくりとその目を閉じた。 (……祐………さよなら……私の王子様…) 私はそっと彼の唇に自分の唇を押しあてた。
/605ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加