陰り

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そんな二人を見た私は凄く安心していた。 私的には、力の想いが強すぎて、愛はいろいろと困ってるんじゃないかと思っていた。 だけど、それに負けないくらい愛の力への想いはこの約一年で確実になってきていた。 まさか、愛があんなに力のことを好きになっていたとは驚いた。 二人の関係がこんな風になるなんて。 力を好きだった私も諦めた甲斐があったってもんだ。 由「…で、あんた達、ホントにちゃんと探してみたわけ?」 真「…あぁ、探してはいるんだけど、これだけ広いだろ?しかも、もう殆ど部活やってたヤツも帰ってるしさ……」 この学校のグラウンドの広さは並大抵の広さじゃない。 聞いたことがあるのだけど、市内一の広さだという。 そんな敷地内で愛を探すのはなかなか大変だろう。 けど、探さないとどうにもならない。 このまま、待っていても埒がいかない。 由「…真、あんた、力とグラウンドの方探して!崎田は私と校舎の方へ行こう!」 そういって私は皆を分散させ、愛を探しに行くことにした。
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