沙希の想い 翔の想い

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あの日…? 恵「…夏祭りの時……」 !! 翔「…し…してねーよっ…」 恵「ホントに?」 翔「あのさぁ、おまえらみたいに酒の勢いに任せてヤるようなのと一緒にすんなよっ」 とか言いながら内心俺は動揺しまくっていた。 昨年の夏、恵達と一緒に行った夏祭り。 その帰りにカラオケ店に寄ったのだが、そこで俺は間違って酒を飲んで酔っぱらっていた愛梨を抱きそうになった。 だけど寸前で俺は自分が彼女に本気になっていると気づいてしまい…… 本気で好きになったヤツが悲しむようなことを俺はできなかった。 結局、俺はあの日から前のように愛梨に強引に迫ることができなくなっていた。 (俺らしくもねぇ……) ため息を漏らしていると愛梨の後輩がやってきた。 沙「河合先輩…跳躍しにきたんですけど…?」 気がつくと恵はもういない。 翔「あぁ…おまえか…えっと…」 沙「中川沙希(ナカガワサキ)って言います。」 翔「あ…沙希ね。」 そう言うと沙希が俺をギロッと見て、 沙「あの…名前で呼ぶの…やめてもらえませんか?」 翔「は?」 沙「嫌なんです。」 生意気というかなんというか…… やっぱりこういうタイプは好きになれない。 沙「それとですね。水月先輩のことも『愛梨』とか気安く呼ばないでもらえませんか?」 !?
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