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力に抱かれながらアイツに感じる愛梨の姿を思うと俺はたまらなくなった。
本当ならば俺が彼女を大人にしていくはずだったのに――
そんな彼女は力の強引さが好きだという。
その強引さで、力はその想いを思いっきり愛梨に刻み込んでいるのだろう。
もう俺の元へ戻ることなどないように――…
そんな力の想いを受けた彼女を俺の方へまた振り向かせるのは至難の業だと俺はようやく理解した。
インターハイでいずれ彼女を賭けて走ることになるとしても、それまでに愛梨の気持ちがこれ以上、力に向かってしまえば取り返しのつかないことになる。
この時ようやく俺の中で焦りが生まれた。
ある程度、強引さがなければ愛梨を取り戻すことはできない。
昨日のキスであれだけ俺に感じていた愛梨。
今なら間に合うのかもしれない。
愛梨の気持ちを揺さぶるなら今しかない。
少しずつ彼女を惑わしながら、その行為を俺はエスカレートしていった。
愛梨が本気で嫌がるなら止められたかもしれない。
ところが、俺の思い反して彼女は俺に感じていた。
仕組んだ甘いキス――…
まんまとハマった愛梨は俺を求めてきた。
そんな愛梨との夢にまでみた甘いキスに、堪えていたはずの俺の理性が一気に吹っ飛んでしまい、知らず知らずのうちに俺は彼女を求めてしまっていた。
そして、彼女のカラダも更に俺に反応していき――…
俺の腕の中で淫らに悶える彼女がそこにはいた。
だけど、やはり彼女の中の力の陰は消えそうもない。
『…ごめん…でも私、祐じゃダメだから…力じゃないと…』
そんな言葉、愛梨の口から聞きたくなかった。
こんなにもカラダが俺に反応しているというのに、想いは俺に返ってこない。
悔しかった。
いつの間に愛梨は力をそんなに好きになっていたのだろうか。
その力によって支配された心とカラダを取り戻したかった。
俺は抵抗する彼女を何度も絶頂へと導いた。
何度も何度も力の名前を呼ぶ愛梨。
その言葉をかき消したくて、彼女からその声が聞こえなくなるまで俺は彼女を犯し、気づいた時には愛梨は意識を失っていた―――
意識を取り戻した愛梨に俺は自分の思うところを話した。
言い訳にしか聞こえないかもしれない。
でも伝えたかった。
どれくらい俺が愛梨を想っていたかということを。
今まで伝えられなかったこの想い。
俺が彼女と同じように、初めて出逢った時からずっと惹かれていたということ。
そして俺には愛梨じゃないと駄目だということも――
それでも愛梨は力じゃないとダメだと言った。
俺の中で何かがプツリと切れた――…
歯止めが利かないそのキスに愛梨はもう抵抗しなかった。
力のことを考えさせる余裕など与えないように俺は何度も愛梨の口内を犯した。
俺を忘れられないようにと何度も何度も――…
どんなに力を想っていてもいずれおまえは俺の元へ戻ってくるんだと言い聞かせるように彼女に刻んでいた。
そこへ翔先輩がやってきて―――
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