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厄介なヤツが入部してきたと思った。
ここまできたら小姑である。
(面倒くせぇ……)
翔「別にいいだろ?俺が愛梨のコト、何て呼ぼうとおまえにカンケーねーし……」
沙「関係なくないです。ダメなものはダメです。あの藤沢先輩だって『愛梨』なんて呼ばなかったんですよ?それをどうして先輩が……絶対ダメですっ」
俺は驚いた。
(マジか……藤沢のヤツ……もしかして案外ヘタレか?)
翔「ガキじゃあるまいし…んなこと知るかよ。」
沙「とにかくですね、絶対に水月先輩には手を出さないでください。先輩達のジャマしたら私が許さないんで!」
いくらなんでもたかが後輩がこんなにも口出しするだろうか。
(…あ……もしかして?)
俺は彼女を試してみたくなった。
翔「…なぁ…おまえ、ひょっとして、藤沢のこと好きなんじゃねーの?」
沙希の顔がみるみるうちに赤く染まっていった。
沙「…ち…違いますっ!」
(やっぱり図星か……)
こんなにも分かりやすいとは思わなかった。
これは今後もある意味やりやすいかもしれない。
翔「なるほどね。じゃぁ、俺とは気が合いそうだな?」
沙「えっ?」
翔「俺は愛梨に惚れてるからさ……」
そう宣言すると沙希は顔を強張らせ、
沙「だからダメですっ!絶対に!」
そうは言うけれど、それは本音なのだろうか。
もしかして、隙あらば……とか思っているんじゃ?
またもや俺は試してみたくなった。
翔「しょうがねーだろ?好きなもんは好きなんだからさっ。おまえだって好きな気持ちそんな簡単に止められるか?ムリだろ?」
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