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由「あのさ、なんかあんの?あれに……」
あまりに意味深な目でペットをボトルを見つめるのが気になったので私は思わず聞いた。
愛「…ううん…別に……」
そう愛は言うけれど、私の目を誤魔化すことなどできない。
もう愛との付き合いは長い。
ちょっとしたその表情や言葉から私は彼女が今どんな感情を抱いているのか感じることができる。
間違いなく、そのペットボトルに何かが隠されている。
由「あのさ……愛、私、こんなだから単刀直入に聞くけどさ、何があったんだ?」
力が帰る明後日までにこの現状から打破させなければいけない。
今朝見せていたあの幸せそうな愛の笑顔を取り戻してもらわないと、私は安心して力の元へ愛を連れてはいけない。
由「言いにくいってことは百も承知だよ。けど、愛は力が好きなんだよね?だったら…」
その時、愛が私の言葉を遮るように言った。
愛「…あのね……由利ちゃん……私……祐に…その……最後までされてないから…」
その事実に一瞬ホッとした。
だけど、よく考えてみるとそれはやはり愛が祐に何かをされたということを意味していた。
由「…愛……それって…どういう意味?」
嫌な予感がした。
だけど、その先を聞かないと始まらない。
愛「…祐にね……その……凄いコトされた…」
由「凄い…コト…?…何…されたんだ?」
愛「…力にも……されたことない…こと…」
その時のことを思い出しているのだろうか。
その出来事を否定するかのように愛は頭を左右に振りながら俯いた。
(力にもされたことない…って…)
由「…愛……でも、最後まではされなかったんだよね?」
愛「…うん……」
愛は力ともうそういう関係になっている。
そしてこの帰省中にもおそらく力は愛にとんでもないエロい事をしてそうな気がする。
そんな力のすることよりも凄い事って一体どういうことなのだろうか。
正直、私は愛は祐に無理矢理犯されたんじゃないかと思っていた。
その乱れた服を見る限りでは強引に奪われたといっても不思議じゃないような格好だったから。
愛「…でもね、由利ちゃん。私……祐にあんなヒドいことされても……祐のコト……嫌いになんてなれない…っ…」
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