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なんとなく投げたくなったのではない。
ただ、自分の中のモヤモヤしたものを何とかしたかった。
橋本「…で、向こうでのトレーニングはどうだったんだ?水月クンの学校は設備が良かっただろう?」
水月の学校の坂田の計らいで、俺はGW中向こうでトレーニングをすることができた。
ただ、後半の休みの二日を除いてだが。
力「設備は申し分ないですね。向こうの野球部とも少しやらせてもらったので…」
橋本「…らしいな。坂田もビックリしてたぞ?おまえの投げ込んだ球の音があまりにも凄くて思わず教官室から出たというじゃないか。」
それは初耳だ。
(っつーか、坂田を通して俺は監督に監視されてるみたいじゃねーか…)
橋本「聞くところによると水月クンの400のコーチをしていたらしいな?しかも彼女のタイムが数日で伸びたとか。さすが中学の時に全国に名前を知らしめたヤツが教えただけあるな…クッ…」
そんなことまで監督の耳に入ってるとは。
ということは、まさかとは思うが俺が水月とイチャついてキスしたりしていたところとか見られていたりして?
なんとなく嫌な予感がする…。
俺はおそるおそる監督に視線をやる。
すると、監督は俺を意味深な目で見ていて――……
(…げっ……まさか…っ…)
橋本「…藤沢……おまえ十分充電はできたんだろうな?」
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