驚愕の真実

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愛「…あの……」 私は祐のお祖父さんのところへ歩み寄った。 愛「…あの……さっきの話……あれってどういうことですか?」 私の知らないところでそんなことを決められていたことに私はどうしても納得がいかなかった。 それにあんな風にお母さんを追い詰めていたことも許せなかった私はその男性に立ち向かった。 祐祖父「…許婚のこと…かな?」 祐「…祖父さんっ!なんで!!」 突然、祐が声を荒げ、私たちの方へと足早に向かってくる。 祐「…どういうことなんだよっ!約束と違うだろっ!?」 ポーカーフェイスをいつも保っている祐が冷静さをも失い、お祖父さんに食ってかかった。 祐祖父「……仕方ないだろう……聞かれてしまったんだから……」 そして、祐は私を振り返ると、深刻そうな顔で私を見つめて――… 祐「……愛梨……聞いたんだ…?」 愛「…うん……さっき偶然……」 祐「…ごめん…な……」 愛「何で……祐が謝るの?」 祐「……俺……言わなかったから……」 愛「何で……言ってくれなかったの?」 祐「………」 愛「いつから……祐はそのコトを……?」 祐「…それは……」 その時、私と祐の会話を割るようにしてお母さんが言った。 愛母「そんなことはいいのっ!」 そして、私をその背に隠すようにして、祐のお祖父さんを振り返り、 愛母「大泉さん。この件はやはり無かったことにして下さい。お願いします。」 お母さんは体を震わせながらその頭を深く下げた。 愛「お母さんっ……やめてよっ…何やってんの…なんで頭なんて下げるのっ…ねぇっ!」 祐祖父「…水月さん……やめてください…」 愛母「…お願いしますっ……」 祐祖父「…そんなことをされても……」 その時だった。 祐「…祖父さんっ!いい加減にしてくれっ!」
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