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最終回を迎え、已然として試合は『０－０』。
坂田「さすが優勝校は強いな。しかし、向こうは三年がピッチャー。既にノーヒットノーランはムリだが藤沢君は二年。しかもこの試合、まさかと思うが…」
主審『アーウトッ！チェンジ！』
坂田「やったな。これで裏で点を取れば……」
…――９回の裏、池川学院高校の攻撃は９番ピッチャー藤沢君…――…
９回裏の最初のバッターは力。
坂田「なんとまた面白い…」
まさかの完封を目前に坂田先生が笑っている。
そんな先生が一塁の方へ手を上げた。
（…ん？なんだろう……）
私もその方向へ視線を移した。
すると、なんと池川学院の野球部顧問だろう人が先生に手を振っていたのだ。
（…あ…あの人が…？）
思わず顔を背けてしまった。
（バレちゃう……マズいよぉ…）
その時だった。
……カッキーンッ……
愛「…えっ……」
それはセンターオーバー…バックスクリーンにあたるＨＲだった。
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