必然の出逢い

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そういえば……あの日、真の様子もおかしかった。 珍しくバッティングセンターへ俺を誘った真。 とにかく俺に打たそうと、俺はマシンのように打たされた。 しつこいくらい打たせる真に俺は途中でキレそうになり、カードを入れようとする真を止めたほどだ。 そんな真はスポーツ店などにも俺をつき合わそうとした。 野球関係のグッズを見てくれと言っていたのだが、真だって俺同様、野球はもう長くやっているのに何を今更とその真の行動を疑っていた。 俺が家に帰るのを阻止しようとしているような行動―― 何かがあると思った俺は、真の誘う場所を全て付き合い、その真意を確かめてやろうと思ったのだが、結局、真は何も吐かなかった。 そうこうしていたら西野から旅館へ戻ると連絡が入った。 水月は西野と旅館へ帰ってきたのだが、なんと西野と真はその晩も俺ん家に泊まりたいと言い出して―― もちろんそれを聞いた母さんは喜んだ。 だが俺は内心ムッとしていた。 GWラストの二日。 水月と二人きりで高校生らしいデートをしようと思っていたというのに。 しかも、生理になってしまった水月に、今までさせたことのなかったようなコトを覚えさせようと企んでいた俺はガックリきた。 そしてその晩、水月は西野と一緒に寝るとまで言い出して――… 俺は前日同様、水月に一緒に寝たいと自分の気持ちを伝えた。 だが、西野に阻止された。 生理中に一緒に寝かせることなどあり得ないと。 雑菌が入るマネをされても困るとか。 全く俺は西野に信用されていない。 だけど、俺だってそのくらいの常識はある。 生理中にやるなんてマネはしない。 けれど、俺は今は性欲に満ちていて、水月といろんなことをしたいと思っている。 知識があまり入っていない水月に、今なら何をお願いしても聞いてくれそうな気がするし、今後のことを考えたらそれを覚えさせておくのも良い機会と思っていた。 だからあの晩は俺はそういう意味でも水月と寝たかった。 それなのに西野のヤツは…… 結局、俺はやむなく真と一緒に寝た。 けど、今考えるとあの日の西野と真の行動はやはり何かおかしかった。 なかなか会えない俺達をあんな風に遠ざけるような真似をこの後に及んで、あいつらがするだろうか? 絶対におかしい。 もしかして二人は俺に何かを隠しているのではないだろうか。 水月も……? 祐が落ち込む理由なんて水月のことしか俺には思えない。 そしてそれはあの日しかないのではないだろうか。 そうだとしたら何もかもが繋がるし納得できる気がする。 やはりあの日に二人に何かがあったとしか俺には思えなかった。
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