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私達が案内された部屋はその特別室と同じフロアにある部屋。
そこはまるでホテルの一室のようだった。
力「おまえは疲れているだろうから風呂にでも入ってろ。」
愛「え…力は?」
力「俺は真たちとちょっと話してくる。心配してるだろうしな。」
愛「…私も行くよ…」
力「おまえは休んでろって。いつまた呼び出しあるか分かんねーんだからさ。」
そう言って力は部屋から出ていってしまった。
仕方なく私は先にシャワーを浴びることにした。
そして今まさにシャワーを浴びて出てきたところ。
(えっと……着替えを用意してくれてるって言ってたけど……どこだっけ?)
うっかり、シャワールームへ着替えを持っていくのを忘れていた私は、バスタオルを巻いたまま、その服が置いてあるだろうベッドの方へと歩いていく。
(あった…あった……)
その方向へと素早く向かった。
だけど、私がその服を手に取ろうとした瞬間、その服がイキナリ消えて――
そして、私のカラダが身動きできなくなった。
愛「…きゃぁぁぁーーーーっ!」
力「…おわっ……でけー声っ!ビックリすんじゃねーかよー!」
そこには力がいた。
安心したのも束の間。
その瞬間、巻き付けてあったはずのタオルがストンと床へと落ちた。
愛「きゃぁぁぁーーーっ!!!」
慌ててそのタオルを取ろうとしたけれど、即座に力がそのタオルを取り上げてしまい、私は全裸のまま彼と向き合ってしまった。
愛「…やっ……みっ…み…見ないでぇーーーっ…」
慌ててベッドの中に私は潜り込み、そっとその布団から顔を少しだけ出した。
そんな私を見てケタケタと笑う力。
力「そんなに驚かなくてもいいじゃん……つーか、もうけたってカンジ…ククッ…」
愛「…も…もうっ…」
力「ん?髪の毛まだ濡れてんじゃん。風邪引くぞ?早く乾かせよ?」
愛「で…出てきたばかりだったし……着替えてから乾かそうかと思ってて。っていうか、着替えは?」
力に取られただろう着替えの行方を探すけれど見つからない。
愛「…あれ?力……どこ置いたの?」
力「…さぁ……」
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