露見

3/11

69人が本棚に入れています
本棚に追加
/605ページ
愛「力……私、風邪引いちゃうよ………着替え早くちょうだい?」 ベッドから手を出して、私は催促した。 すると彼はその腕を掴み、布団から私を引き剥がして―― 愛「…えっ……」 気が付くと私の上には彼が四つん這いで跨っている状態になっていた。 力「じゃぁ、風邪引かねーように俺が温めてやるよ…」 そして彼は躊躇いもなく私のカラダに顔を埋めた。 愛「…っ…ぁ……ダメ……」 何度も何度も啄むように彼は私のカラダを愛撫していく。 力「…もう消えてるし…」 次の瞬間、軽い痛みが私のカラダを襲う。 彼は私にキスマークをつけているようだった。 力「…あーあー……全部消えてんじゃねーかよ。もっと気合い入れてつけておかねーとな……すぐに消えんだな……キスマークって……っ……チュゥッ……」 何度も何度も場所を変えて彼は私にキスマークをつけていく――― 以前、友達にキスマークは男の人の独占欲のシルシって聞いた。 彼はいつも私とえっちするトキにキスマークをたくさん残す。 特に離れ離れにならなければならない前日は凄い数を残していく。 でも、今日はそれ以上に長い時間、彼は私にキスを落としている。 しかも凄く強く――… 愛「…どう…したの?」 こんな時にこんなコトを聞いていいのかわからない。 だけど、いつもと違う彼が少し気になる。 力「…ん……だってさ、なんかおまえが俺のものじゃなくなりそうで…」 そう言うと彼はそっと私を抱き締めた。 愛「…力……私、離れないよ?」 力「…ん……そうだなよな。おまえは俺の傍にずっといてくれるんだもんな…」 いつもとはちょっと様子が違う力に私は不安を感じずにはいられなかった。 愛「俺もシャワー浴びてくるわ。おまえは着替えて髪でも乾かしてろ…な?」 そう言って彼は私の額をコツンと触れた。
/605ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加