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確かに私は祐のその瞳に流されそうになっていた。
でも、祐はこんな状態だし強引にキスなんてできるわけがない。
力「ったく、おまえは……俺を見てろって言ってんだろ?何で祐にまた取り込まれてんだよ?」
愛「そ…そんな……違うっ……私が好きなのは……」
祐「まぁまぁ、力……仕方ないだろ?俺が相手なんだからさ…クスッ…」
ベッドでは余裕に満ちた祐が笑っていた。
力「何がおかしいんだよっ!」
祐「愛梨が俺を目の前にして逃げられるわけないってことくらい、おまえが一番分かってるよね?…ねぇ……愛梨……やっぱり俺にしといた方がいいよ。彼女をこんな風に信じられない彼氏なんてさ。」
その言葉を聞いた力の勢いが止まった。
そして余裕の無さそうな表情で力は言った。
力「……水月……祐が……やっぱ……アイツの方がいいか?」
私を見つめる力の目は不安に満ちていた。
愛「…そんなことない……」
その不安な彼の心を静めるように私は彼の手をそっと握った。
そんな私達を見つめる祐が、
祐「なーにマジになってんだよ。冗談真に受けるなんて力らしくない。それに愛梨は力じゃないとダメだもんな?」
そう言って祐は私に微笑んだ。
愛「…祐……」
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