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そこには坂田と一緒に座る彼女の姿があった。
俺はただ茫然としていた。
橋本「藤沢……鳩が鉄砲食らったような顔してどうした?」
監督がニヤリと笑った。
そして水月の横にいる坂田も意味深な笑いで俺を見ている。
(…な…なんだよこれ…っ……一体どういうことなんだ!?)
坂田「久しぶりだなっ、藤沢君。まぁ、立っていないで座りなさい。」
俺は水月の前に座らされた。
(マジかよ……バレちまったのか!?)
彼女もまた動揺しているようで俺の顔を見ることなく俯いたままでいた。
そんな俺達の様子を監督と坂田は楽しんでいるようだった。
橋本「…藤沢…どうした?知り合いか?」
完全にバレてる。
しかも面白がっているその悪戯な質問。
(っくっそー…まさかバレているとは……坂田のヤロー…監督にバラしたのかよっ…)
その時だった。
坂田「まぁまぁ、橋本、そんなに苛めなくてもいいじゃないか。」
その声に水月もまた顔を上げた。
そして視線を俺へと移す。
(……水月……)
彼女は不安そうな顔で俺を見つめていた。
(大丈夫だ!)
俺は彼女に目で合図した。
と、その時、監督が俺に恐ろしい質問を飛ばしてきた。
橋本「…付き合ってんだろ?おまえ達。」
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