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祐「力は……絶対にできないだろ?」
またもや俺は祐に心の内を読まれていたようだ。
力「…ま…まぁ…な……」
祐「なんか分かりやすいよね…クスッ……ん…けどまぁ、そのおかげで俺もそこそこのテクを使えるようになったからね。そういう意味ではあの人には感謝かもね。」
(…テ…テクって……)
顔色ひとつ変えず、しれっと言う祐が一瞬大人に見えた。
つーか、あの時って中学二年の時だよな。
めちゃくちゃ早ぇーな……
俺なんか、水月を抱くまでにどれだけ時間がかかっただろうか。
しかも『抱く』ことの意味すら理解らない彼女への説明とか、意味分かんねぇ。
西野には『ヘタレ』扱いされるしその道のりは大変だった。
それに、俺は祐ほどのテクニックなんてまだまだと思っている。
数をこなせばなんとかなるとは思ってはいるものの、彼女は満足してくれているのだろうか。
そういえば、少し前、祐は水月を抱こうとしたとか。
未遂とはいえ、それでもそのテクで昇りつめただろう水月を思うと、俺は少し不安にかられてしまう。
祐のそのテクを忘れられなくなっているとか……?
いや、そんなことがあってたまるか。
つーか……そういえば、あれ以来、俺達……やってねぇ…。
まさかと思うが、彼女は俺と次やる時、祐を思い出さないよな…
いろんな不安が俺の頭の中を過っていく―――
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