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そう言って祐はその吊られた足を指差した。
愛「じゃぁ、祐の代わりにも頑張って走るよ。」
祐「ん、嬉しいよ。じゃぁ、俺が車椅子で学校まで行って見てあげるよ。ん…いつからにしようか?」
(え?てか車椅子って…?)
愛「だっ…ダメだって……そんな無茶しちゃ…」
祐「じゃぁ、松葉杖くらいになったら……いい?」
(…ま…松葉杖って……)
愛「…ダメだよ、それも……」
祐「けど、そんなこと言ってたら間に合わないんじゃないの?ちゃんとひとりで練習できる?なんか心配だなぁ…」
愛「…もうっ、祐ってば……大丈夫だよ。坂田先生もいるし、それに崎田クンだっているんだから…」
力「そうそう。しっかり治してからにしろよ。ん……けど、俺も心配だわ。おまえ、抜けてるトコあるからなぁ。インターバルとか嫌だからってテキトーなコトすんなよ?…あ……よしっ!そしたら、俺が崎田に言っておくよ。ちゃんとやってるか毎日連絡頼んでおくからさ。」
愛「えっ…えー……そんなぁ……」
力「ちょ…おまえ、その返事はまたテキトーなコトをするつもりだったのかよ。」
愛「だって……嫌いだもん。インターバル…」
前言撤回。
祐のことはともかく部活に関してはどうも大丈夫そうでない。
祐「愛梨……400はね、そんなに甘くないんだよ?インターハイ目指すんだったら最低、坂田先生のメニューくらいは簡単にこなさないと…」
力「あのさぁ、おまえのあのメニューなんか序の口だぜ?俺の野球のメニューに比べたら1/100にも満たねーっての。」
そんな祐と俺に説教じみた言葉を食らった水月がボソッと言った。
愛「私は…二人とは違うもん……それに…」
力「それに…?」
意味深な顔で俺を上目遣いで彼女は見つめた。
そして、次の瞬間、思いもよらないセリフが彼女から出て、
愛「…力は変態だもんっ…」
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