その笑顔があれば

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力「違うっつーの! つーか、マジで時間ねーから……俺…」 目の前には俺を見つめる彼女がいた。 愛「…そう…なの?…クスクスッ…」 その屈託のない笑顔が俺はスゲー大好きだ。 (……水月……今度会う時はその笑顔を俺だけのものにするために俺は帰ってくるよ……だからおまえも祐の傍で……) しっかりと彼女の笑顔を俺は脳裏に焼き付けた。 力「じゃ……俺、行くから……」 彼女の頭をクシャリと撫でると俺はドアへと向かった。 そして、その手に握りこぶしをつくり腕を高く上げて―― 力「…また……な…っ…」 握った拳のその意味を、きっと祐は理解しているだろう。 けど、水月は――… でも、それでいいと思った。 背中の向こうで水月の俺を呼ぶ声が聞こえた。 けど、俺はその声に振り向くことはなかった。 その最高の笑顔さえ覚えていれば、俺はこれからの全ての試練を乗り切ることができるだろうから――― (きっとまた逢える……よな?) 俺は今その未来への一歩を踏み出そうとしていた。 END ……………………………………………… 第4部『SeasonS~feelings~』に続く~ ………………………………………………
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