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翔「驚き過ぎだろっ」
先輩が呆れた顔で私を見ている。
愛「…あ…あれっ…?先輩、こんなところで何してるんですか?三年の校舎ってここじゃありませんよ?」
(先輩ってば、校舎間違ったのかなぁ……案外そそっかしい…)
なんて思っていたら、
翔「俺はおまえみたいに方向音痴じゃねーからさ…」
その言葉で初のインターハイのことを思い出す。
私は昨年の秋、見事、県大会で優勝をし、その後、先輩とインターハイへ出場した。
もちろんインターハイで優勝はできなかったけれど、初インターハイ5位入賞という輝かしい成績をおさめた。
しかし、そこでもまたこのハンパない『方向音痴』が発動してしまった。
愛「もう、そのことは忘れてくださいっ…」
翔「…あの時のおまえの顔ときたら…ククク…」
初めてのインターハイ――…
緊張度マックスだった私は、案の定、エントリーの場所までの道で迷ったのだ。
そして迷っているところに翔先輩が駆けつけてくれて……
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