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翔「っつーか、何でおまえ自分から大泉に近づいてんだよ!?」
400の練習を終えて、跳躍の練習にいくと翔先輩が鬼のような形相で私を待ち構えていた。
愛「自分から近づいてなんかないし。」
翔「だったら何で大泉とトラック走ってたんだよ?」
愛「そ…それは……」
私は祐と一緒にいたその理由を説明し始めた。
翔「なにーっ!?400をやる?」
愛「坂田先生が『400』やってみたらどうかって…」
そしてそれを私は了承したことを告げた。
翔「まぁ、確かにおまえは走りに向いてると思ってたけど、また…よりにもよって大泉と同じ種目なんかしなくていいだろ?」
祐がいたから400をやろうと思ったわけじゃない。
愛「先輩、…私ね、力の走ってた400だからやろうって……」
翔「えっ?」
愛「同じ風を感じたかったから…」
彼と同じ風を感じて走りたかった。
どんなふうに走っていたのか知りたくなった。
もっともっと彼のことを知りたい。
だって、私はまだまだ彼のことを知らなさ過ぎるから……
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