戸惑い

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もしかしたら、力は「やめろ」って言うかもしれない。 ううん。 言わなくても彼ならいずれ気づく。 そして、絶対に気にすると思う。 前にも力は『祐のこと気にしてないといったら嘘になる』って言っていた。 同じクラスの上に同じ部活で同じ競技なんて、あの力が簡単に納得するはずがない。 でも私は…… やっぱり力と同じ風を感じてみたい。 力のコトをもっと知りたい。 彼のことを知らないこんな自分のままじゃ自信もてないよ… 愛「先輩、ありがとうございました。」 翔「なんだよ、急に…」 愛「先輩って意外とまともなこと言える人だったんですね。」 翔「は?なんだよ?それ。聞き捨てならねー台詞だな?」 愛「あ…一応、誉めてるんですよ?…フフッ…」 翔「誉めてんだか貶してんだか意味分かんねぇや…」 ちゃんと力にもう一度話してみようと思った。 もし力が少しでも気になるようならその時はやめればいい。 でも、それでも同じ風を感じてほしいと思ってくれるのなら私は…… 愛「帰って彼に電話してもう一回考えてみます。」
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