番外編【新人デザイナーの憂鬱】-3 勘違い-2

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小山がニットを選ぶ間、俺も自分のためにと物色する。 最近新しい服も買っていない。 すると、今度は目につく物すべてに、眞辺さんの影を見てしまった。 イケメンな上にオシャレで、高価なものでなくても何でも自分流に着こなしてしまう。 だからこそ、同じくオシャレな杉浦さんと並ぶと本当にハマるんだ。 絵になる二人……。 俺の…… 憧れだった。 俺の…… 「おい」 小山に何度か呼ばれていたようだ。 「何ボーっとしてんだよ? マジで仕事のしすぎじゃねーの?」 俺は小山の言葉を無視して唐突に言った。 「ワリ―。ちょっと地下行ってくる」
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