1500人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は聞いておきながら、しまったと思った。
眞辺さんは夕べ自宅には帰っていない。
今日は帰るつもりだろうと、思ったからだ。
案の定、眞辺さんからは「いや、明日一日やるつもりだし、今日は帰る」と、当然の返事が返ってきた。
「だったら……今日の帰り、飯行きませんか?」
「飯?」
「はい。そんなに時間取りませんから」
「お前からの誘いなんて珍しいな。んじゃ、店は任せる」
後輩の少し強引な誘いに眞辺さんは先輩として応えてくれた。
俺たちは終電に間に合うように会社を後にして駅近くのラーメン店に入った。
最初のコメントを投稿しよう!