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【おまけ2・R18】眠らせる思い(ファウスト)
一人の時間になって、いまいち寝付けずにいる。
肌に、手に、感触が蘇ったようだった。触れる髪の柔らかな手触り、肌の滑らかさ。
不意にフィードバックしたのは、見上げた瞳。熱に濡れて頼りなく、不安に揺れた青い瞳。まるで食らえと言うように薄く開いた唇。幼くも思える戸惑いと色を含む表情が見上げ、苦しげに喘ぐ声が耳に響く。
「……」
自身の身に起こる変化をこんなにも悲しく思える事はない。熱を持ち始めるものが、ゆるゆると頭をもたげる。
無視して寝よう。そう決め込んで布団に潜り込んだが、簡単ではない。
瞳を閉じたそこに、なまめかしく体をくねらせるランバートの姿が浮かんでいる。切なげに声を殺し、恥ずかしげに頬を染め顔を隠す様が浮かんでくる。
「っ」
自然と自らの手が下肢に触れ、緩く扱き上げてしまう。こうなると、止められない。止めようと思うほどに腰が痺れ甘く疼き、勝手に手は動いた。
触れた唇の柔らかさ、絡めた舌の熱さ。イク瞬間、吸われた時に感じた痺れるような感覚が蘇る。
白い肌が甘い香を放って淡く色づいていた。引き締まった腰が切なげに揺れ動いていた。最後には自ら腰を動かしてこすりつけるように求めてきた。
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