雪名

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雪名

皆さんは雪の名前を御存知だろうか? 勿論、雪は雪なのだが、雪そのものの別称や積もり方によって多くの言い方をする。 例えば…『青女(せいじょ)』これは古代中国の雪の女神の名前と言われいる。また他にも『深雪(みゆき)』『六出(むつで・りくしゅつ)』『六花(りっか)』『雪の花』『不香(ふきょう)の花』など、六角形の雪の結晶の形から付けられたものや、香りの無い花という意味で付けられた別名もある。 たかだか『雪』という単語一つを示すのに多くの表現があり、それだけに知識が無ければ戯言の一つも交わせない。 「つまり君は何が言いたいんだい?」 「今窓から見えてる雪の中に埋もれたい」 「はぁ…どう見ても外は吹雪だし、窓ガラスに張り付いた結晶を見る限り花弁(はなびら)雪だし、つまり現状病人である君が出られるわけ無いだろうって言うか健康体である僕ですら外に出られないよ」 「そこは牡丹雪って言わない?一般的に」 「…伝われば何でもいいだろ」 現状を読者諸君に説明しよう。むしろここまで付き合ってくれた人が居ることに驚きを禁じ得ないのだが、そろそろ私たちがどういう関係なのかとか気になってきたと思うので一度纏めたいと思う。     
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