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「魔導師さんも暴力反対でよかったー! やっぱり今の時代はシェアしてなんぼだよね!」
「そうじゃの。本当は人間と一緒に魔導の研究を行ってみたいんじゃ。私に気づけないものを気づける力が人間にはあるんじゃないかと、期待しておるんじゃ。しかし、今日おぬしと出会って期待は確信へ変わったよ」
「えへへ。ウチ結構すごかったりするんだよね。うん、魔導師さんなら一緒に研究できるよ! ウチがみんなを説得するし。そうだ! 魔王さんにも話してみるよ! 争いなんかやめて仲良くしよって!」
「魔王様を説得?! うーむ……。とても恐ろしいことじゃ……。おぬしが行ったところですぐ殺されてしまうだろう。よし……! 私も付いて行こう」
「えー! いいの?!」
「うむ。ただ力になれんかもしれん。反逆者として殺されるかもしれん」
「そんな……。ひどいよ」
「そうじゃな。だが、誰かが動かなければならない。それに、もう攻撃魔法だけの研究は飽きたんじゃ。そろそろ違うものを研究したいしのお。例えば……美? とかの」
「魔導師さん!」
「ほっほっほ。では、早速参ろうか。と、そうじゃ人間よ。おぬしの名を教えてくれ」
「ウチはリサ! 魔導師さんは?」
「私はエレゼル。魔王軍の幹部にして闇魔導の研究者じゃ。リサよよろしく頼むぞ」
「うん! 頑張ろうね! エレっち!」
「え、エレっち……?! ま、まぁ行くとしようか」
こうして、大量のキューティクルオイルを抱えたリサとエレっちは宮殿を後にした。
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