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緑色の炎が怪しく揺れる灯火台に囲まれた神殿。そこへリサ達が到着すると、闇の魔導師の家来がリサ達を取り囲んだ。
「お、おい! これはどういうことでしょうか! アルフェネス様、人間などを連れて何用でありますか!」
「落ち着け、この人間は敵ではない。それより、闇の魔導師エレゼルはいるか?」
「は、はぁ。奥にいらっしゃいます」
「だそうだ。リサよ、我は体がデカすぎて、この先に進めん。悪いが一人で頼みに行ってくれるか?」
「任せておいて! ドレちゃんの為に頑張るよ~」
リサは家来に睨まれながら、宮殿の奥へと足を進めた。そして、宮殿の最奥部屋にたどりつくと、ノックもせずに扉を開く。
「失礼しまーす。うわ、汚ったな!」
扉を開けば、部屋中に散らかった本の山や、グツグツと何かを煮込んでいる大きな釜が出迎えてくれた。
「何事じゃ。入って早々汚いとは、いい度胸じゃのお」
「あ! あなたが闇の魔導師さんですか?」
ボサボサの金髪、緑色のローブを纏った女性がリサの前に歩いてきた。リサの感覚では人間年齢20代半ばくらいであった。
「いかにも。それでなぜこんなところに人間がおる。監視はどうなっておるんじゃ」
「ドレちゃんが通してくれました!」
「ドレちゃん? んまぁ、監視が許したということならいいだろう。それで私に何の用じゃ?」
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