おじいちゃんの気持ち

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おじいちゃんの気持ち

ぼくの住んでるみどり町には吉田商店というお店がある。 吉田商店の"めだかさん"はとても優しくて、ぼくはめだかさんとおしゃべりするのがすきだ。 でも、めだかさんはネコなのに、なんで名前が「めだか」なんだろう、とぼくはずっと不思議に思っている。 「ねえ、めだかさん」 ぼくはお店の掃除をしていためだかさんに言った。 「どうしたの? 悠太くん」 「あのね、おじいちゃんにね、こないだ聞いたことがあるんだけどね」 「うん?」 めだかさんは首をかしげてぼくの方を見る。 「もしもね、おじいちゃんちの近所で野球してる子がいたとしてね、その子たちが打ったボールが飛んできて、おじいちゃんの家の窓ガラスを割っちゃったら怒る? って聞いたの」 「うん」 「そしたらおじいちゃん、怒らないって言うんだ。どうしてかなぁ?」 そう言うと、めだかさんは少し笑っていた。 「うーん。そうだなぁ。じゃあ逆に、悠太くんがおじいちゃんの立場で、自分の家の窓を壊されちゃったら怒る?」 ぼくは少しだけ『う~ん』と考えた。     
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