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「最後はすぐに決着がついて、楽に死ねるやつだといいですね」
壁に背中を預けながら陽介が答えた。
年齢は二十代の半ばぐらい。青のデニムにグレーのパーカーを着ている。顔立ちは整っているが、どこか生気に乏しい印象の若者である。
部屋の中央にアンティーク調のテーブルが置いてあった。楕円形の食卓で、脚には凝ったレリーフ(掘り込み)が施されている。背もたれの高い椅子が七脚、テーブルを取り囲むように並べられていた。
最初はこの七つの椅子に〝ゲーム〟の参加者全員が座っていた。だが、今この部屋で生きている人間は二人しかいない。他の人たちは――
陽介が疲れた目を床に向けた。
床に横たわる三つの死体。あとの二人は机の椅子に腰かけた体勢で息絶えていた。
性別も年齢もバラバラ。素性もよくわからないまま、みな死んでいった。名前も果たして本名を名乗っていたのか。
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