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ふと思い出したように陽介が訊ねた。
「どんなやつなんですかね? このデスゲームの主催者って」
参加者同士で何度も話し合ったが、結論は出なかった。七人の共通点も見つけられなかった。
「さあ、頭のイカれたやつだろう。おまえ、どうやってここに連れて来られたんだっけ?」
伊藤に訊かれ、改めて自分の記憶をたどる。
「俺は……訪問販売の女性が訪ねてきたんです。水道の蛇口につける浄水器のセールスで……若い女性でした。妙にきれいなねえちゃんだったなあ。家でいっしょにお茶を飲んでたら急に眠くなって――」
「おまえ、訪問販売を家に上げたのかよ」
「寂しかったんですよ。そのとき、僕もう一週間近く誰ともしゃべってなかったんです。普段は派遣で工場で働いてたんですけど、俺の入れられたライン、ベトナムラインって呼ばれてて。ベトナム人ばっかなんですよ。だから言葉が通じなくて」
「なんでそのラインに入れられたんだ? 日本人なんだろ?」
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