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床の間のAIスピーカーが合成音声で告げた。
『では、みなさん、楽しいお食事の時間でーす。30分以内に食べ終わらなかったら爆弾が爆発しまーす』
参加者たちは黙々とスプーンを動かしはじめる。隣から、ふう、と疲れた息が聞こえた。清水さんがスプーンの先を包んでいる紙ナプキンをむしり取る。
「大盛りカツカレーか。たまらねえな。前は何を食ったっけ?」
「ラーメンと大盛りチャーハン、ハンバーガーとメガ盛りフライドポテト、ステーキと山盛りマッシュポテトです」
「学生街の定食屋かよ。これでもかと血糖値を上げる飯ばっかだな」
毎回出されるのは、炭水化物の多い食事ばかりだった。運営は食べさせて眠らせたいのだ。
「おかわりしたい方がいたら、遠慮なくおっしゃってくださいねー」
メイドの声を無視して、みな黙ってスプーンを動かす。食べ終わった者が空のお皿をメイドに返却する。最後に裕紀が皿を渡すと、メイドは部屋を出て行った。
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